「ウォーキングで腰痛が治るって本当?」
「腰痛を治すためのウォーキングで気をつけるべきことは?」
「どんな腰の痛みでも歩けば治るの?」
このように悩んでいる方も多いでしょう。
歩くだけで腰の痛みが治るなら、簡単だと思うでしょう。
腰痛の原因によっては、ウォーキングを習慣化することで改善が見込めます。
当記事では、腰痛をウォーキングで改善する方法を3ステップで紹介します。
腰痛をウォーキングで改善する方法を3ステップで解説します。
1.腰痛の原因を探る
2.運動不足の場合にはウォーキングを少しずつ開始する
3.ウォーキングで鍛えられる筋肉を知っておく
順番に見ていきましょう。
まずは腰痛の原因を探るところからです。
腰痛の原因は、たとえば以下の3つが考えられます。
①運動不足
②ヘルニア
③猫背・反り腰
具体的に見ていきましょう。
運動不足は腰痛の原因になります。
運動不足になると腰のまわりの筋肉が衰え、身体の柔軟性が低下します。
筋肉量が減って背骨をまっすぐに支える力が衰えると、背骨や腰椎にかかる負担が増えて痛みが発生するメカニズムです。
また、筋肉が凝り固まっていることにより血流が滞り、痛みを生み出す物質が放出されて腰痛につながってしまいます。
常日頃から筋肉をほぐして鍛えておくことで、運動不足による腰痛は防げます。
ヘルニアになって腰痛が発生している場合もあります。
背中同士をつなぐ椎間板と呼ばれる軟骨が、何らかの原因で外に飛び出してしまうと、神経を圧迫して足腰にしびれや痛みを引き起こします。
腰だけではなく太ももから膝足にかけて激しい痛みがある場合はヘルニアが起きている可能性があるので、慢性化する前に受診しましょう。
猫背や反り腰が原因で腰痛につながることもあります。
猫背や反り腰を放置して長年にわたり身体に負担をかけ続けると、腰痛が発生する場合があります。
背中のカーブが乱れて重心がずれている姿勢は、想像以上に腰に負担がかかっています。
見た目が悪いだけではないため、腰痛が発生する前に姿勢改善を行いましょう。
上記の原因のうち、運動不足が原因であると考えられる場合は、ウォーキングを少しずつ始めましょう。
ウォーキングを続ければ腹筋や背筋を鍛えられるので、背中や腰まわりの筋肉が鍛えられ、運動不足による腰痛は防げます。
腰腰痛対策のウォーキングは15〜20分から始めてみて、歩けるようになったら40分、1時間と伸ばしていくと効果的です。
腰まわりの筋肉を鍛えるためには、継続してウォーキングを行うことが大切なので、焦らずに行いましょう。
ウォーキングで鍛えられる筋肉を知っておくと、効果的に鍛えることができます。
ウォーキングで鍛えられる筋肉とは、具体的には以下の3つです。
・腸腰筋
・内転筋
・腰方形筋
1つずつ説明します。
腸腰筋(ちょうようきん)は背骨と太ももをつなぐ筋肉で、ももを持ち上げる役割があります。
足を前に振り出す時に使う、歩幅を左右する筋肉です。
1歩にしっかり重心を乗せて、足の付け根から足を振り出すことを意識しておくと、腸腰筋を意識したウォーキングになります。
内転筋(ないてんきん)とは内ももにある、股関節の付け根から膝の内側にかけて伸びている筋肉です。
股関節を動かすときに使う筋肉で、内転筋を動かすことでリンパ節も一緒に動かして代謝アップが期待できます。
体感がブレないようにみぞおちを意識しつつ、太ももの内側をぶつける感じで歩くと内転筋が鍛えられます。
内転筋を鍛える歩き方について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
腰方形筋(ようほうけいきん)は、肋骨下から骨盤につながっている筋肉です。
腰と骨盤を安定させる働きをしていて、腰方形筋を使うことで重心移動がしやすくなり、安定した歩行になります。
とくに、重心移動が多くなる坂道や階段の上り下りでよく使う筋肉なので、階段が苦手な方は腰方形筋の動きが少ない可能性が高いです。
歩くと腰痛が改善するのは、ウォーキングによって腹筋や背筋が鍛えられ、腰や脊柱を支える力が強くなるからです。
腹筋と背筋は、何もしないと30代から徐々に衰えていき、やがて脊柱を支えられなくなります。
脊柱を支える力が弱くなると姿勢が悪くなり、姿勢を保つための筋肉もこわばって痛みにつながります。
放っておくとウォーキングでは改善できないほどの腰痛が発生してしまいますが、症状が軽いうちなら歩いて腰まわりの筋肉を鍛えることで、腰痛の改善が見込めるでしょう。
腰痛をウォーキングで改善する際の注意点を3つ挙げます。
・ウォーキング前のストレッチをする
・ウォーキング後のストレッチをする
・無理な運動はしない
詳しく見ていきましょう。
ウォーキングをする前にストレッチを行いましょう。
ストレッチで身体をほぐしておくことで怪我を防いだり体がスムーズに動きやすくなったりします。
ウォーキング前のストレッチは、アキレス腱伸ばしや太もものストレッチがおすすめです。
太もものストレッチで何をすればいいかわからない方は、次の動画を見ながら一緒にやってみましょう。
ウォーキング後もストレッチをすることで、疲れが残りにくくなります。
たくさん歩いて疲れた脚は、ストレッチをしてほぐすと軽くなります。
たとえば、足首回しやクルクルトントンがおすすめです。
足腰を使った後は、ストレッチで身体を労わりましょう。
くれぐれも無理な運動はしないよう気をつけましょう。
ウォーキングで腰痛が改善するのは、あくまで軽い症状で、筋肉をほぐせば改善する見込みがある場合のみです。
ヘルニア等の疾患になってしまうと、運動やストレッチでは改善できないレベルなので、無理にウォーキングを行うことで症状が悪化する可能性もあります。
ウォーキングを行っていいか自分で判断できない方は、医師や理学療養士に相談してみましょう。
以下の疾患に該当する場合は、腰痛をウォーキングで改善できないため、速やかに病院に行きましょう。
・脊柱管狭窄症
・閉塞性動脈硬化症
症状を詳しく解説します。
脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)は、頚椎や腰椎に発症することが多い疾患です。
腰椎に生じると、腰から下のしびれや痛みが発生します。
少し歩くと足が痛くなったりしびれたりして歩けなくなってしまう症状が現れたら、検査を受けましょう。
閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)は、足の血管の動脈硬化が進んで血管が細くなったり詰まったりする病気です。
足腰に痛みや痺れ、冷感等の症状が現れます。
大きな血管や脳の血管が詰まると心筋梗塞や脳梗塞につながってしまうため、大変危険な疾患です。
症状が現れたら自分で治そうとせず、病院を受診しましょう。
腰痛をウォーキングで改善するメリットは以下の3つです。
・生活習慣病の予防になる
・むくみや冷えの改善効果がある
・ストレス解消になる
それぞれ見ていきましょう。
腰痛予防・改善でウォーキングに取り組むことで、生活習慣病の予防にもなります。
ウォーキングは脂質や糖質を燃やす有酸素運動です。
ウォーキングにより消費エネルギーが増えると、内臓脂肪が減少し、生活習慣病の予防につながります。
最近お腹が出てきたのが気になる方は、ウォーキングを習慣化して内臓脂肪を減らせば、腰とお腹の問題が改善できて一石二鳥です。
ウォーキングにはむくみや冷えの改善効果があります。
むくみや冷えは血液不良が原因で起こるものなので、ウォーキングで血行を良くすることで解消できるからです。
歩くことで「第二の心臓」と呼ばれるふくらはぎのポンプ機能が上がり、全身の血の巡りが良くなります。
腰痛以外に足のむくみが気になっている方は、とにかく歩くことを習慣にしましょう。
ウォーキングをすることでストレス解消にもつながります。
呼吸を整えリズミカルに歩くことによって、リラックスホルモン(セロトニン)が出るといわれています。
またちょっと長めのウォーキングをすると、βーエンドルフィンというホルモンが脳内に放出され、気分がハイになる効果も。
頭がすっきりして心も癒されるので、メリットしかないといえるでしょう。
腰痛をウォーキングで改善する際には、水分補給を忘れずに行いましょう。
水を摂取することで血流を良くし、酸素や栄養素を全身に巡らせ、老廃物を排出する効果があります。
逆に水分が不足すると血液が濃くなるため心臓に負担がかかったり脱水症状になったり、ウォーキングが逆効果になってしまいます。
以下の項目でウォーキングと水分について、より詳しく見ていきましょう。
腰が痛くなる原因として、水分不足の可能性も考えられます。
水分が不足すると、筋肉に疲れの原因物質が溜まりやすくなり、それが腰痛につながるというわけです。
水を1日1リットル以上摂取することで血流が良くなり、身体に蓄積された老廃物を流せます。
腰痛を改善したいなら、まず意識的に水分を摂るように心がけましょう。
水分には酸素や栄養素を運び、老廃物を排泄する効果もあります。
水分が不足すると、その効果が発揮できずにウォーキングのメリットが半減してしまいます。
それどころか、脱水症状や熱中症になってしまう恐れも。
喉が渇いたと自覚する前に水分補給するように気をつけましょう。
今回は、軽い腰痛をウォーキングで改善する方法を3ステップでお伝えしました。
ウォーキングは腰痛を改善できるだけでなく、むくみや冷えを改善したりストレス解消にもなったりするので、メリットが多い運動です。
運動嫌いな人でも取り組みやすいので、ぜひ習慣にしましょう。
なお、猫背や反り腰を改善して腰痛を予防したい方は、Be-styleにご相談ください。
あなたの姿勢を見て、最適な改善方法を提案します。